2010年10月13日





10月13日


藤森照信さんをお呼びしてのギャラリートーク。
お話は、このたび制作された「空飛ぶ泥舟」の模型を説明から始まりました。

展覧会初日の朝、ギャラリーにやって来た藤森さんは、いつも持ち歩いている鞄から、「泥舟」をひょっこり出し、土台に設置。
工学院大学藤森研究室の学生さんに、指示をしながら、地面には「苔」を植えていきます。

模型に植物を合わせるのは、これが初めてだそうです。
藤森さん曰く、「苔は植物にしてはとても抽象的な風情をしている。だからコンクリートやガラスと調和しやすい」。
自邸「タンポポハウス」をはじめ、建築と植物を融合させるために戦って来た藤森さんならではの意見です。

その他、展覧会のみどころは「ROOF HOUSE」の設計プロセス、スケッチブック全頁を展示。クライアントや共同設計者に送ったFAXも合わせて展示しているので、総数500点以上にのぼります。
建築家・藤森照信の「ものすごいこだわり」(全体のかたちやディテールに対して)と、全然スタディしていない「こだわりのなさ」(例えば台所のレイアウトなどは共同設計者まかせ)を見ることができます。

改めて全スケッチを総覧して、藤森さん自身もおもしろがっておられました。

(石坂美樹)




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