特集 PLOT 設計のプロセス

作品
ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧 SANAA
解説:巨大空間と小さな宝石 妹島和世+西沢立衛


藤岡市複合施設 ふじまる 佐藤総合計画
解説:分棟連結型の構成が生み出す融合と循環 牛込具之+飯塚麻人
INSIDEVIEW:複合的な公共プログラムを水平のつながりで解く 牛込具之+飯塚麻人


神戸市立垂水図書館 フジワラボ・タト・トミト
設計共同体
解説:新しい公共の場としての多正面の建築、広場の積層 藤原徹平+島田 陽
INSIDEVIEW:現場と共に進化する建築―施工段階のブラッシュアップ 藤原徹平、大屋康幸、稲田玲奈、荒野颯飛
/フジワラボ
島田 陽、岡 勇志、今井康恵
/タトアーキテクツ


グレッグ外語専門学校新宿校 西内元省/MET
解説:線路脇の規制を感じさせない自由な佇まい 西内元省
INSIDEVIEW:AKAからMETへ(北川原温建築都市研究所の改組) 北川原温・北口智浩・
西内元省・アンヘル エステベス


小林電工 第二本社 岸 和郎
解説:フィレンツェから学ぶこと 岸 和郎



204 pages
ISBN978-4-87140-996-4 C1352
2025年11月1日発行
¥3,190(税込)


特集
[PLOT 設計のプロセス]
21組の参加者たちから発せられた、ナマな言葉で紡ぐ設計のプロセス




大西麻貴+百田有希
「名古屋モザイク工業新社屋」
語り手:大西麻貴、百田有希、石田卓也、坂野雅樹

屋根架構のスタディで得た知見
減額調整|鉄骨+105mm角材のハイブリッド案|
鱗壁の変更|「建築の顕れ」の具現化|カナル型瓦で覆う屋根





笠井太雅+鄭 愛香
「朝鮮大学校 寄宿舎1、3号館」
語り手:笠井太雅、鄭 愛香

キャンパスの公共性と寄宿舎の個の関係
エアコンのない寮から大学の未来像まで|
現状への違和感と学生との対話|
高密度な空間に豊かさを生むシステム|
システムを崩し多様な居場所をつくる




髙橋一平
「五台山公園展望施設」
語り手:髙橋一平、和泉芙子、武内茉緒、植田雅人

地球に合うかたちの追求

「花」というコンセプトの発見|測れないかたちをスタディする|
直径31mの必然性|コストとの闘いと地域からの後押し|
共有される感覚-みんながいいと思う建築へ





佐藤研吾
「裏の煙突計画」
語り手:佐藤研吾

「囲いと設え」を意識した新しい形式性
パン窯と煙突|リノベから新築へ|
新しい木造の型





藤原徹平
「小山町フォレストビレッジ」
語り手:藤原徹平、稲田玲奈、浜本雄也、下川明美

創造的な森の空間性
森から生まれる産業|多中心的な居場所の集合





小野直輝
「水と石の霊園」
語り手:小野直輝

循環する石の風景
山の湧水が流れる墓地|揺れ動くプラン|
川の設計と施工|水琴窟的な休憩所





武井 誠+鍋島千恵
「鶴川駅南口エリア計画」
語り手:武井 誠、鍋島千恵

駅前広場を起点とした区画整理
駅前と新しいまち|多摩丘陵やグリーンスポットとつなぐ
抽象的なライン|大小様々なロータリー





山田紗子
「前橋サクラヤ跡地プロジェクト」
語り手:山田紗子、権業裕太

アートの街で役割を自覚する
アートの街と建築|経済性の試行錯誤|要素は語る





平田晃久
「藤沢駅南口再開発プロジェクト」
語り手:平田晃久、北島瑛登、谷本かな穂

3棟の既存ビルを一体化する
使い倒されている駅前の3棟ビル|オープンエアの半屋外テラス|
ペデストリアンデッキの活気|豊かなはみ出し





中川エリカ
「秋谷葉山国際学園(仮称)
語り手:中川エリカ

初回プレゼンテーションから基本設計まで
既存システムと地形を読み解く|内外を活かした建築の構成|
シンボルと八百万の神





長谷川欣則+堀越ふみ江
「CWM office」
語り手:長谷川欣則、堀越ふみ江

閉じることから開くへ
細長い土地で一体感をつくれるか|屋根と壁の関係-クレーの絵画|
光と構造が織りなす屋根





高野洋平+森田祥子
「認定こども園かしの」
語り手:高野洋平、森田祥子、先崎亜美、海老塚啓太、
坂田涼太郎(坂田涼太郎構造設計事務所)

構造と空間の境界をズラすスタディ
耐力壁とLVL梁の見せ方|LVL梁を仕上げる決断|
新たな要素の登場:RC腰壁と室内庇





岩瀬諒子
「五月山動物園 DAYZOO」
語り手:岩瀬諒子、志甫早代、堀之内ゆみ

動物と人間のための新たな関係のデザイン
動物園のあるべき姿を問い直す|グルーピングと境界の再定義|
動物の習性を引き出す建築とランドスケープ|形とディテール





石上純也
「ふくよかな家」
語り手:石上純也

石造建築の現代化
人工的な素材によらない建築|テクノロジーの使い方|
現代を刻む結晶として





原田真宏+原田麻魚
「富士駅北口駅前公益施設」
語り手:原田真宏、原田麻魚

「ザ富士山」ではないデザインコード
駿州江尻|駿河和紙でもあり富士山でもあるスラブ|
フジヒノキ|解釈の連鎖を生むデザインコード





前田圭介
「幸楽園増築プロジェクト」
語り手:前田圭介

個人の尊厳を重視した集落のような福祉施設
古い施設を一新するという決断|個々のスペースからの発想|
分節された壁がつながり合って大空間を覆う





斎藤信吾
「辻陶房改修プロジェクト」
語り手:斎藤信吾

復元ではなく復原
主屋兼作業場と登り窯|水平なぷらっとホームと垂直なガラス壁|
復原改修|「スカイハウス」重文指定での知見





向山裕二+上野有里紗+笹田侑志
「高瀬川の眼」
語り手:向山裕二、上野有里紗、笹田侑志、池田章人

日常を異化する幾何学の親水空間
傾奇者がつくる橋|投げ込まれた幾何学|
体験に先行する形|和風を擬える





畑 友洋
「密教寺院庫裏プロジェクト」
語り手:畑 友洋

大きな風景に参加する屋根
一時的に間借りする境内の一画|屋根にあけた孔|
外の目と内の目の複眼的な重なり





畝森泰行+金野千恵
「赤穂総合学科新校」
語り手:畝森泰行、金野千恵

基本設計
骨格の大事さ|残しながらつくり替える|
構造と場所の関係を詰める|ミチ空間の建築化|
大/小のコントラスト





藤本壮介
(仮称)飛騨古川駅東開発プロジェクト」
語り手:藤本壮介

風景と建築、都市と自然の境界を溶かす試み
始まりは「路地」のデザインから|風景のスケール|
多様性の共存と一体感を生む建築|
コストの壁と木造への衝撃的な転換



連載
エッセイ 記憶の器 14 藤本壮介
立衛散考 西沢立衛